トップページへ戻る > 冠婚葬祭の冠
冠とは、「成人する」ことを指しています。
昔の日本では、15歳になると元服し冠を載せ、社会的に仕事としての役職が付けられました。
このことから、社会的な役職を得ることを成人というのですが、今の日本では二十歳と決められています。
まだ大学生の中間、人によっては社会人になって数年など、とても中途半端な時期で飲酒や喫煙の効率的な制限がなくなることくらいしか、意味を持たないと言われています。
運転免許や結婚できる年は、それぞれ別ですしね。
最近の成人式は、地域ごとに合同で執り行うことが多く、親類間などでは、お祝いの品を送る程度に簡素化されています。
そういうわけで、もともとは成人式を意味している「冠」ですが、成人式から関連するさまざまのお祝いを「冠」としています。
・妊娠、出産時のお祝い
・子供の成長に伴う祝い事(お宮参りや七五三、就職祝い)
・長寿
・結婚記念日
・定年退職
・栄転、昇進
・受賞祝い
・開店、開業祝い
・地鎮祭、上棟式
・新築祝い
などです。
妊娠5ヶ月になると、「戌(いぬ)の日」を選んで腹帯を巻き、安産を祈る儀式が行われます。
この儀式のことを帯び祝いと言います。
犬は多産でをさんが軽いため、あやかっているそうです。
帯び祝いに用いる腹帯のことを「岩田帯」と言い、一般的には妻の実家から贈るものとされています
最近では、紅白の羽二重かさらし木綿1丈(約4メートル)に、紅白の水引をつけて贈ります。
表書は、自分の娘に贈る場合には「祝いの帯」、他人に贈る場合には「御帯」、「寿」、「お祝い」などと記します。
他人が祝うことはあまりない行事ですが、いわゆる「安定期」に入るころでもあり、
お祝いの言葉を伝えるには良い時期です。
赤ちゃんの誕生は、とてもうれしい知らせですが、友人知人広く知らせるのは、お祝いを催促することにもなるので、あまり自分からは言わないものです。
ですから逆に、友人知人の出産を祝ってあげたいと思うときには、あらかじめその旨伝えて、知らせを入れてもらうようにしておきます。
出産の場合、当座に必要のものはあらかじめ揃っていると考えられるので、先々に使えるような品物を贈ると喜ばれます。
例えば、1才のお祝いに着られるくらいの服とか、少し大きめの靴などが定番のようです。
相手がもっているものとだぶってしまうと、不必要になってしまうので、先方に確かめた方が賢明かもしれませんね。
また、出産後は産婦の体力が回復するのに時間がかかります。
病院へお見舞いに行くのは、よほど親しい知人でない限り、遠慮するべきです。
先方の様子を聞いて、赤ちゃんの世話になれた1カ月ころを目安にして自宅に訪ねるのがマナー。
自分の体調がすぐれないときには、遠慮するべきです。
お祝いをいただいた人に返す品物を内祝いと言います。
出産祝いの内祝いは、せっけんや角砂糖など、おめでたいものを選びます。
表書は「内祝い」とし、下に赤ちゃんの「名前」を記します。
また、出産の内祝いは「お返し」としての意味だけではなく、出生を知らせたい人に贈る品物でもあります。
赤ちゃんの写真や親となった心境などをつづったカードなどを添えると、気持ちが伝わりますね。
生まれて初めて、氏神さまにお参りすることを「初参り」「お宮参り」といいます。
日本に古くから伝わる神事で、神様に赤ちゃんを氏子の一人として認めてもらうための行事です。
最近では、神道に関係なく、赤ちゃんが無事に産まれた事のお祝い、これからの健やかな成長祈願する行事として行われることが多いようです。
お宮参りは、住んでいるところの近くの神社へ行くのが一般的です。
今は「氏子」としての考え方が薄れていますから、どこの神社でもOKという考え方です。
昔は、男児は出生から31日目、女児は32日目にお宮参りに行く習慣があったようですが、
今では、だいたい1ヶ月ぐらいを過ぎたころに行くことが多いようです。
生まれて4週間目に、「1ヶ月検診」を病院に受けるので、赤ちゃんの健康状態や母親の産後の回復状態が順調であることを確認したら、ということですね。
また天気や親族の予定もありますから、厳密にいつ行わなければならないというものではありません。
お宮参りでは、祖母が赤ちゃんを抱くという習慣があります。
これは、昔にはお産が汚れたものだという考え方があり、産後の母親は「忌中」とされているからなのです。
しかし、状況によっては夫婦だけで宮参りすることもありますよね。
今はあまり、誰が抱くかということにもこだわらなくなってきているようです。
神社へのお礼は、「祝儀」としてお渡しします。
たいていの神社では、お宮参り用の料金として決まっています。
決まりがなければ、3〜5千円ぐらいを、祝儀袋に入れてお渡しします。
表書は「玉串(たまぐし)料」「初穂(はつほ)料」「神饌(しんせん)料」と記します。
3月3日を桃の節句、5月5日を端午の節句と言い、それぞれ女の子、男の子の誕生・成長を祝うための行事です。
生まれて初めて迎える3月3日、5月5日を「初節句」と言い、特に盛大に行うことが多い行事です。
ただし、初めての節句を2カ月以内に迎えるときには、まだ健康状態も落ち着いていないため、
翌年に落ち着いてお祝いすることもあります。
初節句では、桃の節句では「雛人形」「藤娘」「潮汲み」などの人形、
端午の節句では「鯉のぼり」「武者人形」「鎧兜」などを準備します。
昔は、妻の実家が贈るものと言われていましたが、
最近では両親が買ったり、兄弟や親戚などが出しあったりと、さまざまなようです。
昔に比べて住宅事情が悪いので、あまり大きなもの選ばない傾向があります。
置く場所、しまう場所に合わせたものを選びましょう。
節句のお祝いに招かれた時は、お菓子や果物、桃の節句なら桃の花、端午の節句なら菖蒲を持参すると喜ばれます。
子供の成長の節目を祝う儀式です。
11月15日に氏神さまにお参りし、子供の成長と幸福を祈願します。
男の子は、3歳と5歳、女の子は3歳と7歳の時にこの行事を行うのが一般的です。
男の子は熨斗目(のしめ)広袖、女の子は友禅模様の祝い着を着せます。
小さい子供は、長時間堅苦しい服装ですごすのは大変なので、写真を撮るときだけ着せるというパターンも多いようですね。
母親は色無地紋付、付下げに黒紋付の羽織。父親はダークスーツが一般的な服装です。
お宮参りと同じく、神社へのお礼は、「祝儀」としてお渡しします。
たいていの神社では、お宮参り用の料金として決まっています。
決まりがなければ、3〜5千円ぐらいを、祝儀袋に入れてお渡しします。
表書は「玉串(たまぐし)料」「初穂(はつほ)料」「神饌(しんせん)料」と記します。
子供の成長のなかで、大変喜ばしい節目です。
特に小学校への入学は、集団生活のスタートで、親離れの時期でもありますから、友人知人同士でもお祝いをすることが多い機会です。
学用品や、学校生活の中で使う日用品など、値段的に負担にならない品物を贈ると喜ばれます。
また卒業祝いは、贈らないのが一般的です。
小学校卒業は中学校入学、中学校卒業は高校入学、高校や大学の卒業は就職祝いへと、
終わったことよりも、これから始まる生活に対して応援するような気持ちを表す方が良いとされています。
入学祝いのお返しは、「しない」のが一般的です。
たいていの場合、贈ったり・贈られたりというやり取りがあるからです。
ただし、きちんとしたお礼は述べておかなければなりません。
まず親からお礼をいうとともに、幼児であっても本人に一言お礼の言葉を言わせます。
でも意外と知らないのが、入学祝いのお返しを「しなくてもいい」というマナー。
近所の人同士で、お礼がないと気まずい思いをすることもあるかもしれませんよね。
焼き菓子などに、お礼のメッセージなどをつけて、お渡ししておきましょう。
「うれしかった」という気持ちが、はっきり伝わるようにね!
冠婚葬祭の中でも、成人式はいちばん簡素化されている行事です。
成人式は、地方公共団体や企業などが、成人に達した人々を招きで祝福する行事です。
国民の祝日としての「成人の日」は、1月の第2月曜日ですが、成人式を執り行う日程は地方によっていろいろです。
子供たちが都会に出ていることの多い地方では、お盆の帰省にすることもあるようです。
親族や親しい知人以外には、お祝いのやりとりもあまりないようです。
もしも、差し上げる事があれば、成人するご本人が使えるもの、ということで現金や商品券が一般的です。
「大人」としていろいろな行事に参加することになる節目なので、フォーマルな衣装を送ることもあるようですが、
ファッションセンスにこだわりがある年頃なので、自分で選んでもらうように配慮することが多いようですね。
子供の成長の過程のなかで、最後にするお祝いです。
就職のときには、もう「大人」になったということなので、お祝いする本人と直接やり取りすることが一般的です。
就職の時に必要なものを本人に聞いてから贈るのがよいでしょう。
就職祝いのお返しは、社会人としてがんばっている姿を見てもらうことなのですが、
機会をみて、自分の月給で菓子折りなどを買って、仕事場での様子を報告しに行くと良いとされています。
栄転、昇進は「出世」なのでとてもめでたいことなのですが、内輪のこととして、家族以外でのお祝いはしない方がよいものです。
他人の気持ちは計り知れませんので、自慢げに周囲に話すことは避けたいものです。
特に社宅や会社関係の知人の多いところにいると、お祝いの言葉をかけられることもあるでしょう。
そのようなときは、「おかげさまでありがとうございます。」と、謙った言葉を返すとよいでしょう。
定年退職は、一般的な会社では55〜60歳に迎えることが多いようです。
おおよそ、30〜40年間働き続けてきたことになります。
今は、平均寿命も80歳前後なので、定年退職してからも、まだまだ人生は続くわけですよね。
そういう意味で、人生の大きな節目「第二の人生」が始まるという言い方もします。
家族としては、長年の労をねぎらう気持ちを表すことがいちばん。
親族がでの食事会や、旅行などを計画することがよい気味になるようです。
子供達は、これから先の人生を「ゆっくり過ごしてほしい」などということがありますが、
本人には、まだまだ夢や希望があることでしょう。
老いを早めるような支えではなく、心身共に健康で暮らせるように、将来の行方を話し合ってほしいものです。
結婚記念日を祝う習慣は世界中にありますが、
今の日本で伝わっているものは、明治天皇の結婚25周年(銀婚式)を祝った行事が、
一般的に広がったものだと言われています。
西洋風の比較的新しい習慣だそうですよ。
ですから、昔からのしきたりをあまり気にすることはありません。
結婚記念日には大体、鉱物や宝石の名前がつけられており、
それらにちなんだものもお互いに贈りあうことが多いようです。
基本的に、夫婦二人の記念日ですが、
25周年(銀婚式)や50周年(金婚式)などは、家族が集まって盛大に祝うこともあります。
1周年 … 紙婚式
2周年 … 藁婚式、綿婚式
3周年 … 革婚式
4周年 … 花婚式、絹婚式、皮婚式(皮革婚式)、書籍婚式
5周年 … 木婚式
6周年 … 鉄婚式
7周年 … 銅婚式
8周年 … 青銅婚式、ゴム婚式、電気器具婚式
9周年 … 陶器婚式
10周年 … アルミ婚式、錫婚式
11周年 … 鋼鉄婚式
12周年 … 亜麻婚式
13周年 … レース婚式
14周年 … 象牙婚式
15周年 … 水晶婚式
20周年 … 磁器婚式、陶器婚式
25周年 … 銀婚式
30周年 … 真珠婚式
35周年 … 珊瑚婚式
40周年 … ルビー婚式
45周年 … サファイア婚式
50周年 … 金婚式
55周年 … エメラルド婚式
60周年 … ダイヤモンド婚式
75周年 … プラチナ婚式
日本では昔から、還暦や古希など長寿を祝う習慣があります。
これは、その人が生きてきた年月の長さと、その労をねぎらい、今後の人生をさらに元気で過ごしてもらうために祈るという意味があります。
還暦には赤いちゃんちゃんこに頭巾…などという、昔からの習わしがありますが、
今は平均寿命も伸びて、昔で言う「年」よりも若々しく元気に活躍している人が沢山おられます。
お祝いの品物来る時には、ご本人の趣味に合わせて、年齢よりも「若い」洋服や小物を贈るのがよいとされています。
61歳 … 還暦(かんれき)、華甲(かこう)
70歳 … 古希(こき)
77歳 … 喜寿(きじゅ)
80歳 … 傘寿(さんじゅ)
88歳 … 米寿(べいじゅ)
90歳 … 卒寿(そつじゅ)
99歳 … 白寿(はくじゅ)
100歳 … 百寿(ひゃくじゅ・ももじゅ)、紀寿(きじゅ)
108歳 … 茶寿(ちゃじゅ)、不枠(ふわく)
111歳 … 皇寿(こうじゅ)、川寿(せんじゅ)
120歳 … 大還暦(だいかんれき)、昔寿(せきじゅ)
受賞はとてもめでたいことですが、個人的なことなので、受賞した場合には自分からは報告しないのが一般的です。
もし、友人知人の受賞を知ったら、まず祝電を打ち、電話などでお祝いの言葉を述べるのが礼儀です。
受賞の内容、地位などによって、お祝いの品物を選ばなければなりません。
祝賀会以外の場では、現金以外の物、菓子折りや品物を贈ります。
祝賀会が行われるときには、蝶結びののし袋に現金を入れ、「御祝」と表書します。
会員制の場合、祝い金は必要ありません。